<21世紀臨調>鳩山首相に提言提出 政権機能の二元化批判(毎日新聞)

 有識者らによる「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)が16日、夏の参院選に向けて「政権選択時代の政治改革課題に関する提言」をまとめ、鳩山由紀夫首相に提出した。鳩山政権は政策決定を首相率いる政府、国会対策や選挙などは党務として民主党の小沢一郎幹事長が仕切る役割分担を行っているが、提言は「政権機能を分離・二元化したことがさまざまな混乱を招き入れている」と批判。政府・与党の指導体制を首相のもとに一元化するよう求めた。

 提言は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題などを念頭に「首相の指導力が国民から疑問視され始めている」と指摘。「政策、人事、国会などの政権運営全般を首相が統合することが、あるべき政治主導の姿」として、鳩山首相と小沢幹事長の「二重権力」状態を解消するよう促した。21世紀臨調共同代表の佐々木毅学習院大教授は記者会見で「政党が組織としてきちんとしたものにならないと政権交代の時代にやっていけないというのが基本メッセージだ」と説明した。

 提言は参院選へ向け民主党のマニフェスト(政権公約)について「見直しが必要なら理由を示して修正すべきだ」と指摘。政府側は厳しい財政状況を踏まえ修正に前向きだが、小沢氏は慎重姿勢を示しており、首相の指導力で打開するよう求めたといえる。

 民主党が政策調査会を廃止したことも「政策は内閣で扱い、党は必要ないというのは短絡的」と批判し、復活を求める同党内の動きに同調した。【大貫智子】

 21世紀臨調の提言要旨は次の通り。

 <内閣運営と政党のあり方>閣議を実質的な政策討議の場に変える▽公共事業の個所付けなどで政と官の役割分担のルールを確立する▽政策、人事、国会運営など政権運営全般を首相が統合し、政府と与党の指導体制を一元化する▽民主党は総選挙のマニフェストを検証し、見直しが必要なら修正を行う

 <国会・地方議会のあり方>予算委員会で歳入・歳出の細目を審査し、特に予算執行の検証を充実させる▽衆参法制局など国会の調査立法機能の強化▽13年に衆参同日選挙を行い、両院制度の見直しなどの憲法改正を行うことも視野に入れる▽地方議員選挙を政党本位にするため小選挙区制または比例代表制を導入

 <選挙及び政治資金制度のあり方>腐敗防止の規制を維持しつつ選挙運動は原則自由化▽選挙区単位の政党支部への企業・団体献金を禁止▽税制優遇など個人献金の促進▽政党交付金の配分を野党、少数政党に実質的に割り増しする

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